今後の事業の方向性について ~「軽自動車を中心に据えたモビリティカンパニー」を目指すとともに、再発防止を徹底することで信頼回復に努めます~

2024年04月08日
ダイハツ工業株式会社

ダイハツ工業株式会社(以下、ダイハツ)は本日、今後の事業の方向性ついて公表いたしました。

会社の再生に向けては、ダイハツの原点である軽自動車に改めて経営の軸を定め、ダイハツの強みである、お客様の日常生活に寄り添った良品廉価なクルマづくりを磨き上げることで、「軽自動車を中心に据えたモビリティカンパニー」を目指し、「もっといいクルマづくり」「モビリティ社会の実現」に取り組んでまいります。
これら取り組みには、二度と不正を起こさない体制を構築し、お客様をはじめとしたステークホルダーの信頼を回復することが大前提であり、本年2月9日に国土交通省に提出した「三つの誓い」に基づく再発防止策を愚直に推進してまいります。

1.これからの方向性

お客様の生活に寄り添い、日々の暮らしを豊かにするクルマをお届けしていくという原点に立ち戻り、軽自動車については、ダイハツの強みである良品廉価なクルマづくりを磨き、全国津々浦々のお客様に移動の自由をご提供し続けていきます。
国民車ともいえる「軽」の魅力・可能性を拡張し、軽自動車BEVにもチャレンジします。

新興国においては、お客様の生活に必要な小型車をお求めやすい価格で提供し続けるとともに、電動化・知能化分野でトヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)との連携を深め、マルチパスウェイを通じた新興国でのカーボンニュートラルの実現や、自動車産業・経済の発展に貢献。コネクティッドやDXを進め、インフラとの協調による効率的な人流・物流のラストワンマイルを支えるモビリティやサービスを実現してまいります。

これらの取り組みの実現には、ダイハツのリソーセス・知見に限界があり、再発防止を徹底する観点から、小型車は、トヨタが開発から認証までの責任を持ち、ダイハツがその委託を受け、実際の開発を担う形態へ、今後の切り替えモデルから順次変更いたします。
この変更に伴い、これまでトヨタとダイハツの橋渡しの役割を担ってきた新興国小型車カンパニー(ECC)は解消し、5月から、「開発から認証までの機能」のレポートラインを、トヨタの「Toyota Compact Car Company」へ変更します。また、事業・商品計画に関わるリソーセス管理・適正化についても、トヨタが責任を持つ体制に変更します。

2.再発防止に向けた取組み

信頼回復に向け、本年2月9日に国土交通省に提出した「三つの誓い」に基づく再発防止策を愚直に推進してまいります。この度の認証不正問題における過ちを風化させないよう、以下の取り組みを通じ、マネジメントと現場の本音のコミュニケーションを進め、「体制・仕組み」の適切な運用を徹底してまいります。

(1)経営改革

機能軸・縦割りを排除し、「横連携が取れる」「コミュニュケーション重視」の組織への再編

統括部長・副統括部長を廃止することで、5階層あった組織を、3階層(社長⇒副社長⇒本部長)へスリム化するとともに、役割とミッションを明確化した若手プロジェクトリーダーを抜擢

(2)モノづくり・コトづくり改革

身の丈に応じた開発日程へ見直すとともに、それでも遅れが発生した場合は、現場が異常を知らせて「アンドンを引く」体制を整備

遅れが発生した場合は、一旦立ち止まり、機能間でリソーセスを助け合う、日程を見直す等、あるべき仕事のやり方ができる体制を構築

(3)風土改革

部門間ローテーションの活性化と、「人間力」を重視したマネジメント人材の配置

スタッフから管理職への形ばかりの書面リポートの廃止や、デジタルツールの積極活用による効率的な業務遂行などを通じ、必要な仕事に時間と工数を使える業務運営体制を構築

無駄な仕事を省くためのワンボイスのトップダウンと、現場の困り事やアイデアを吸い上げるボトムアップをベストミックスし、「働いて安心」「役割で仕事」「現場主義」を合言葉に、組織・人づくりの取組みを推進

(4)経営責任の明確化

昨年12月20日付リリースのとおり、認証不正問題の背景として、法令・ルールを守れない企業文化が形成されたことの責任は経営にあると大変重く受け止めております。

今般、再発防止策を定め、その徹底に向けたスタートラインに立つことができたとの認識のもと、経営責任を明確化すべく旧経営陣による2023年度の賞与返納につきお知らせいたします。

(役職は2024年2月時点)
松林会長・奥平社長・星加副社長 全額返納
武田取締役・枝元取締役 50%返納
役員(執行役員)5名 50%~10%返納
 

以上

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