当社の海外事業は、インドネシアとマレーシアを主力としています。経済の伸長による自動車保有が高まる両国のニーズに、当社は日本の「低燃費」「低価格」「省資源」なクルマづくりで培った技術や商品力で応えてきました。
インドネシア専用車「アイラ」(トヨタ名:アギア)とマレーシア専用車「アジア」には、日本の軽自動車「ミラ イース」の技術やノウハウを応用。また、軽自動車の技術を活かし開発したグローバルAセグメントのプラットフォームを採用し、両国に最適となるよう進化させました。
このようなクルマづくりに欠かせない徹底的なコストダウンと、高品質を両立させる鍵は、当社独自の生産技術にあります。2007年に稼働したダイハツ九州株式会社の大分(中津)第二工場は、シンプル・スリム・コンパクト(SSC)をコンセプトに、設備の簡素化や作業の集約化を図った当社のモデル工場です。
インドネシアのアストラ ダイハツ モーター(ADM)社や、マレーシアのプロドゥア・グローバル・マニュファクチャリング(PGMSB)社には、現地に最適な形で日本のSSCを導入した生産体制を展開しました。SSCコンセプトの海外展開にあたり、高品質な日本のものづくりを支える思想を、現地の環境にフィットするよう進化させています。具体的には、不良品を後工程に流さずラインを止めて直すQuality Gateや、暑さ対策を施した明るく静かで快適な作業環境などを採用しました。マレーシアのPGMSBは、国際競争力ある高品質な工場をめざし、2014年8月に新工場を稼働させました。新工場で生産される最新モデル「アジア」は、マレーシア政府のエコカー政策EEV(Energy Efficient Vehicle)に対応する初のコンパクトカーとして好評を博し、AFTAやTPPによる貿易自由化後を睨んだ国際競争力を備えたモデルです。
日本の軽自動車市場における厳しい競争で鍛え抜かれた技術やノウハウは、インドネシアとマレーシアで最適な形で活かされ、両国の自動車産業の発展に貢献すると考えています。
OEM供給を含む2021年*の生産台数は約45万台となりました。2012年10月に稼働したカラワン・アッセンブリー・プラントには、現地開発を目的としたインドネシア初のテストコースを備えたR&Dセンターが併設されています。
*会計年度1~12月
AYLA(アイラ)
XENIA(セニア)
SIGRA(シグラ)
TERIOS(テリオス)
SIRION(シリオン)
GRAN MAX VAN(グランマックス バン)
GRAN MAX PICKUP(グランマックス ピックアップ)
Rocky(ロッキー)
マレーシア政府と当社の共同出資である国民車メーカー「プロドゥア」による事業は、着実に拡大しており、販売シェアは16年連続トップとなりました。国際競争力の強化に向け、引き続き体質強化やコスト低減を推進しています。
*会計年度1~12月
MYVI(マイヴィ)
ALZA(アルザ)
AXIA(アジア)
BEZZA(べザ)
ARUZ(アルズ)
Ativa(アティバ)