ダイハツ初のチャレンジとなる
BEV車両のSE開発に挑む。
T.K.
2017年入社(新卒)
工学部 機械工学科卒
WORK
仕事内容
ダイハツでは現在、トヨタが導入しているSE(サイマルテニアス・エンジニアリング)を推進しており、製品開発の早い段階から生産技術などの関連部門が連携することにより、コスト・時間の効率化を図っています。そのなかで私は、ダイハツ初のチャレンジとなるBEV(バッテリー式電気自動車)車両のSE開発に、組立生技担当のプロジェクトリーダーとして携わっています。床下のバッテリー搭載など、ダイハツではかつて手がけたことのない構造で、問題なく生産できるように工法や組み立て順序などを検討しています。
苦労しているのは、BEVならではの新しい部品や構造が採用されるため、ダイハツ内に知見がないこと。ただ、このプロジェクトに先立ち、2年間トヨタ自動車に出向してBEVやPHEV(プラグインハイブリッド自動車)などの組立生技に携わっていたため、そこで得た知見を活用しながら前へと進めています。
また当面、BEVはガソリン車を製造している工場での混流生産が予定されており、異なる構造・部品のクルマを同じ生産ラインで製造することになります。それぞれを問題なく、しかも効率よく生産するために、工法の共通化を図ったり、従来の工程を変更したりと、双方の工法や組み立て順序を精査しながら共存させる検討を進めています。
REWARDING
やりがい
設計担当は一つの部品を深く突き詰めていきますが、組立生技担当は車両全体に関わりながらクルマの構造を決めていくことができるため、より「クルマを作っている」感覚が強く持てるように思います。しかしだからこそ、設計部門と製造部門の間で板挟みになることもしばしばで、両者の橋渡しに苦労することがあるのも事実です。ましてや現在進めているのはダイハツ初のBEVプロジェクトなので、調整事項は次から次へと出てきます。そこをうまくすり合わせして、クルマを生産できるようにしていくところにやりがいやおもしろさを感じます。
また、トヨタ自動車出向時には海外のプロジェクトに携わり、貴重な経験をしたことも印象深いです。設計は日本、製造はチェコのメンバーという体制で、生産技術担当としては設計と製造の間に入ってコミュニケーションをとる必要がありました。英語での説明もマストで、はじめは事前に原稿や資料を作らないと現地メンバーに内容を伝えきれませんでしたが、ずっと英語を使っているうちに原稿を用意せずとも英語を話せるようになり、業務を推進していくことができました。ベルギーやチェコにあるトヨタの拠点にも出張し、現地メンバーと初めてリアルに対面した時も、英語でお互い会話できたのが印象に残っています。一生懸命取り組んでよかったと思えた瞬間でした。
WORK STYLE
働き方
今や世間一般的に働き方も以前とはずいぶんと変わり、男性の育児休暇取得も珍しいことではなくなってきましたが、私も例にもれず育児休暇を取得しました。トヨタ自動車の出向から戻り、「さあ、これからダイハツの仕事をどんどんやるぞ!」というタイミングではありましたが、周囲の理解とサポートのおかげで3カ月の育児休暇を取得することができました。育休中は上司からこちらの状況をヒアリングしてもらったり、育休からの復帰後も前任者からスムーズに引き継ぎしてもらったりと、周囲の人たちのサポートには感謝しています。私に限ったことではなく、同じ部署の先輩や同期仲間も、男性ながら育休を取得していたので、会社として取得しやすい風土があるように感じます。
私が夢見る『輝くセカイ』
世界中で「環境にやさしい電動車を作っていく必要がある」という大きな潮流があるなか、運が重なり、トヨタ自動車への出向が決まり、BEVやPHEV、HEV(ハイブリッド自動車)について学んだのち、今はダイハツでBEVの開発に携わることができています。電動車を作ることは、お客様のためであると同時に、職を維持するという意味では自動車工場の働き手とその家族のためでもあります。自動車メーカーは、電動車の製造によって全世界の生活の基盤を守る使命を担っており、生活に密着した軽自動車に特化したダイハツの開発担当としては、なおさらその使命を強く感じます。これから、SE検討スキルに加え、車両、製造工程、生産設備、すべての知見を備えた技術者へと成長し、お客様と環境にやさしい軽の電動車づくりに貢献していきたいと考えています。