CHALLENGER’S FILE

パワートレーン開発
技術系

エンジンのポテンシャルを
最大限に引き出す制御設計に挑む。

S.T.

2010年入社(新卒)

工学部 機械工学科卒

WORK

仕事内容

燃費向上をテーマに
エンジンの制御設計に取り組む。

エンジンの制御設計担当として、主に燃費向上をテーマとした開発に取り組んでいます。ただ単に燃費を向上させるだけなら話はシンプルなのですが、実際には、法規はもとより、ドライバビリティなどの商品性、さらには加速性能や始動の安定性といった車両性能と、さまざまな要素との共存が求められるため、それぞれの担当者と調整しながらベストな妥結点を見つけていきます。
また、エンジンの調整のみによる燃費向上には限界があるため、トランスミッションや車両の開発担当者に対し、燃費担当として要望を出すなど、開発チーム全体を巻き込みながら燃費向上に取り組んでいます。

REWARDING

やりがい

ソフトによる制御を突き詰め、
試行錯誤を重ねるおもしろさ。

小さい頃からモノづくりに憧れていたので、実際に車両ができあがってくるととてもうれしく、感動を覚えます。そして、自分が携わった開発車両が世の中に出て、お客様が乗っている姿を見ると感無量です。
また、そこにたどり着くまでの開発段階においても、やりがいがあります。たとえば、お金をかけて良い部材を用いると容易に燃費は向上しますが、それでは「小さく、安価なクルマ」というダイハツの目指すクルマづくりにはそぐわない。そこで、私たち制御設計担当の出番。ソフトによる制御を突き詰め、エンジンのポテンシャルを最大限に引き出すことによって、コスト予算が潤沢にある高価格車と戦います。もちろん一筋縄ではいきませんが、いろいろ工夫して試行錯誤するところに、開発者としての醍醐味とおもしろさを感じています。

EPISODE

エピソード

こだわり抜いて開発したターボ車を、
ジャーナリストの方々が高評価。

入社して5、6年が経ち、一つの機能のチームリーダーになった頃のことです。ターボ車のエンジン制御設計を担当することになりました。ターボ車には通常、アクセルを踏み込んでから一呼吸置いて加速する「ターボラグ」と呼ばれる独特の乗り味があります。しかし、排気量の小さいクルマにターボを載せるなら、ラグなしでなめらかにつなぎ、踏み込んだ瞬間から気持ち良い加速感が得られたほうが良いのではないか?と考え、開発を進めました。
タイトなスケジュールのなかで高い精度の制御を実現するのはかなりの難題でしたが、理想にとことんこだわって取り組みました。なんとか無事に完成させて市場投入したところ、ジャーナリストの方々から信じられないような高評価をいただくことができました。「やはりこういう乗り味を求める人がいたんだ」とうれしくなり、こだわって開発した甲斐があったと思いました。

私が夢見る『輝くセカイ』

自分の作ったクルマで
家族や友人を笑顔にする。

家族や友人に自信を持っておススメできる、安心・安全なクルマづくりを極めたいと思っています。私が入社選考の面接で話していたことがあります。周囲の学生の多くが「世界の人を~」といった広い視野で抱負を述べるなか、私は「家族や友人など、手の届く人たちから笑顔にしたい」と言っていました。今、燃費や乗り味に関わる開発に携わりながら、何か迷った時には「身近なこの人たちが笑顔になるのはどちらだろう?」と考えて判断するようにしています。人はともすればラクな道を選びがちですが、そのように考えると、たとえ険しいとわかっていても進むべき道を選び、力強く進んでいくことができます。