「移動するプライベート空間」、
そんなクルマを実現する。
K.T.
2008年入社(新卒)
機械工学部 機械システム工学科卒
WORK
仕事内容
電気自動車における熱マネジメント機能・性能の開発に携わっています。エンジンの熱を使用できるエンジン車と異なり、電気自動車ではすべて電池から供給される電気を熱に変えることにより、駆動モーターの冷却や電池の温度調整といった基本性能はもとより、車室内の空調をはじめとする快適性能に至るまで、さまざまな機能をカバー。車両全体で使える電気の量に制限があるので、それを各所に最適分配し、正しく熱を伝える熱マネジメントが、電気自動車の主役の一つともいえる重要な機能となります。
それだけに、関連する各部門との調整もシビアです。車両企画やデザイン、またモーターや空調などの各設計担当といった関係者それぞれ要望があるなかで、必要となるクルマの評価・測定データを論拠として示し、皆と議論し意見をまとめながら、各所の仕様や性能目標を決めていきます。そうして、クルマが完成して世の中に出る前の最後のチェックゲートとして責任を持ち、「これで問題がない」と最終確認して熱マネジメント機能・性能を決定することが私たちの仕事です。
REWARDING
やりがい
性能開発の仕事では、部品の設計と異なり、目に見えるモノは作りません。車室内の冷房性能など、「性能」という目に見えないものを作り上げていくわけですが、やはり試作車ができあがって、目指す性能や機能が出ていることを自分自身で確認できた時は、達成感を感じます。そして、自分が開発に携わったクルマが完成し、世に出て走っているのを見るのが、最大のやりがいです。
また、開発の初期段階では、目標性能や機能を決めるにあたって、ベンチマークとして他社のクルマを評価・測定することも多くあります。普段、自分では乗ることのない高級車などに乗り、優れた性能を肌で感じることができるのは、この仕事のおもしろさの一つだと思います。
POLICY
心がけていること
私は二つのことを心がけて働いています。一つめは、自分のすべての仕事が、最終的には「お客様のうれしさ」につながっていることを忘れない、です。この大きな目的を常に意識することで、時に訪れる大変な仕事や苦しい局面も、乗り越えることができると思っています。
二つめは、仕事を楽しむ、です。これは意外と難しく、楽しむためには、仕事に対する一定以上の理解とスキルが必要です。しかしそれらが備われば、「お客様のうれしさ」につながる仕事を自分も楽しみながらできるので、非常に充実した会社人生を送れるはずです。実際、私自身は楽しみながら仕事をしており、部下にも「(良い意味での)遊び感覚で楽しんで仕事をしてほしい」と伝えています。すると、いろいろ斬新なアイデアや、「こんなことをやってみたい」という積極的な意見が出てくるようになりました。「仕事を楽しむ」環境づくりには、今後も力を入れていきたいと思います。
私が夢見る『輝くセカイ』
クルマを「移動手段」ではなく「移動空間」、それも、すべてのお客様が快適なプライベート空間と感じる…、そんなセカイを実現するのが夢です。いわばSF漫画に出てくる世界をイメージしているのですが、自動運転はあたりまえで、移動中もクルマのなかで何でも好きなことができる、快適な「移動空間」としてのクルマが走り回るセカイです。さらに、この「空間」は汎用的なものではなく、一人ひとりのニーズに応じてアレンジされた「プライベート空間」であってほしいと考えています。これを実現するため、今は存在しない「空間機能設計・企画」という新しい仕事領域を作って、そこの第一人者になるのが私自身の将来像です。