ダイハツのクルマって、日本だけじゃないんです! 実はインドネシアでも活躍中で、現地に研究開発施設や工場まであるんですよ。今回注目したのが、2024年12月に新しく立ち上がったカラワン車両工場 第2ライン。
日本の工場にはない、特殊な形をしているようです。
一体どんな工場なのか、インナーコミュニケーションGの高橋が、現地で取材してきました!
ダイハツとインドネシア
ダイハツとインドネシアの関わりは、約50年前の1975年から。現地の企業と協力して、インドネシアでの生産をスタートしました。
1992年には、Astra Daihatsu Motor(アストラ・ダイハツ・モーター、以下ADM)を合弁で設立。日本のダイハツの技術を活かしながら、現地にジャストフィットしたクルマをつくり続け、今ではインドネシアNo.1の生産台数を誇る自動車会社に成長しています。


半世紀も前からダイハツとインドネシアの関わりが始まっていたんですね!
カラワン車両工場 第2ラインとは
そんなインドネシアにできた新工場“カラワン車両工場 第2ライン”は一体どんなところなのでしょうか?
カラワン車両工場は、インドネシアの首都ジャカルタから約50km離れた広大な敷地にあります。第2ラインは、2012年から稼働している第1ラインのすぐ隣につくられました。


この新工場には、環境面と生産効率面における最新技術がふんだんに取り入れられています。
環境に配慮した塗装技術を導入する、溶接工程のロボットを増やして自動化率を向上させるなど、現地スタッフが主体となって立ち上げたそうですよ!
その中でも最大の特長としてはやはり…
組立工程の工場に壁がないこと!
壁がない工場って?
実際の工場の写真が、こちら!


この通り、工場の建屋に外壁がないんです。
自動車工場でこんなつくりは、日本では見たことがありません!
なぜこのようなつくりにしたかというと…
環境面の配慮の一環で工場のエネルギー使用量を減らしながら、建屋内の空気を効率よく循環できないか、というアイデアが検討の始まりだったそう。
自然の風を活かそう
インドネシアは1年中暑くて湿気が多いため、工場内を涼しい環境にするには多くのエネルギーが必要です。しかし、自然の風をうまく利用することで、エネルギー消費を抑えながら快適な環境を実現できました。
物流距離を最短に
さらにメリットとして、工場に壁がないことで、物流が効率化され搬送距離が短くなり、部品の搬入スピードがアップ!
工夫で課題もクリア
外から入り込むホコリへの対応は課題ですが、日々のクリーン活動と定期的なモニタリングで工場内を清潔に保っています。雨季には激しいスコールが頻繁に降るインドネシア。風や雨が建屋内に入り込まないよう、軒先から設備までの距離を確保し、地面に傾斜や排水溝を設ける工夫もしています。

写真では伝わりづらいですが…
取材中も突然の強風と豪雨に一瞬で現場が包まれました!!
もっと環境にやさしく
エネルギー使用量を減らすその他の工夫として、工場の屋根に太陽光パネルを設置し、発電する取り組みも行っています。

これらの取り組みを通じてADM全体、ひいてはインドネシアのカーボンニュートラルへの貢献を目指します!
組織の壁もとっぱらう
壁がないのは工場だけではありません。新工場立ち上げにあたりさまざまな部署が組織の壁を超えて、つくり上げてきました。
日本から出向中の鶴田さんと、現地ADMメンバーの Fanly(ファンリ)さんにお話を聞いてみました!


組立生技室 Fanly(ファンリ)さん
“自分たちは1つの部署で働いているわけでなく、ADMで働いている”ということを強く感じています。
ローテーションの経験もあり、他部署の困りごとはよく理解できます。
困りごとがあっても皆で解決できることがADMの強みです。

組立生技室 Fanly(ファンリ)さん、鶴田さん、中森さん
※KAP…カラワン車両工場
そのほかにも、
「今回の新工場立ち上げは、取引先様、工場、生技を含めたワンチームで成し遂げられた」
「ADMが単なる仕事場ではなく、セカンドホームであってほしい」
などのお話も伺い、ADMで働かれている皆さんが一体となって良い雰囲気で仕事をされていることを強く感じました。
今回の取材でお話を伺った皆さんを紹介します!






これからも進化し続けるADM 会社紹介動画
これからもチームADMで、良品廉価なクルマづくりを通じて、インドネシアをはじめ、世界のお客様にADM生産車をお届けしていきます!
最後にADMの会社紹介動画をぜひご覧ください! ADMの皆さん、Terima kasih(ありがとう)!

組立生技室 鶴田さん
私は組立生技ですが、製造のメンバーとは普段からよく話をするので、仕事でもコミュニケーションが取りやすい環境です。