※記事の内容は取材当時のものです。
くらしとクルマの研究所
ライフモビリティ研究部 くらし研究室
U・M
1993年入社
工芸学部 物質工学科卒
開発テーマが無限に広がるワクワク感から自動車メーカーを志望。入社時から排ガス浄化技術を一筋に手がけ、世界に通じるエキスパートの道を歩み続けている。
1993入社後、滋賀テクニカルセンターに配属。排ガス浄化触媒の開発を担当
1996チェコで欧州の自動車技術会にて初の英語論文を発表
1998アメリカの自動車技術会にて二度目の英語論文を発表 結婚
2000出産のため産休・育休を取得
2001職場復帰。共著論文がNATURE誌に掲載
2003業務の傍ら社会人ドクターコースに入学
2006社会人ドクターコースで博士号取得。触媒開発リーダー(主任)に昇格
2009テクニカルエキスパート(主担当員)に昇格
2015エグゼクティブテクニカルエキスパート(主査)に昇格
入社後20年以上、一貫して排気ガスをきれいにする触媒およびシステムの開発に従事してきました。地球環境への影響と貢献度合いが大きいこの分野の技術は、奥が深く毎年のように新しい開発テーマが登場してはクリアしていくことが求められます。普段の仕事は、常に違った課題解決に挑んでいくような、メリハリの効いたイメージです。懸命に日々を過ごすうちに、今では総勢15名の開発チームを率いる立場になりました。20代で二度、海外の自動車技術会への技術論文作成・発表を経験、開発を続ける自信につながりました。その後、国立研究所や他社のエンジニアや大学教授との共著で執筆した画期的な触媒に関する論文がNATURE誌にも掲載されました。振り返れば、学生時代から一途に向き合ってきた「技術」が、しっかりと「私」という存在を支える軸になっています。
そうしたキャリアプロセスの中で経験した出産・育児は、自分の人生における大きな節目となりました。事前予測や検証を積み重ねれば着実に結果につながっていく開発の仕事と異なり、幼い子供の行動や体調への対応は想像もつかない突発的な出来事の連続。同じダイハツにいる夫の協力に加え、職場の人たちのサポートがなければ、幾度かの大変な時期を乗り越えるのは難しかったと思います。現在までずっと大好きな技術開発に集中できているのは、まさにそのような環境があるダイハツに身を置いていたおかげです。
これまでに、フレックスタイム制度や時短制度の導入、育休期間の延長ほか、ダイハツのさまざまな支援制度が進化していく様子を目の当たりにし、私が入社した頃よりも更に、女性社員も長く働きやすい諸制度が整っています。一方で、それらを無理なく活用するためには、職場の雰囲気や人間関係がとても大切になります。
私が働く開発チーム内では、子育てや介護など仲間の家庭の事情を理解し合い、仕事を共有してサポートし合う「助け合い」の風土が根づいています。大変なことは常に「お互い様」の精神で助け合いながら、チーム一丸で仕事をつないでいく。そんな空気に包まれて男女とも家庭との両立を実現しやすい職場である点も、大きな魅力です。
休日は家事と育児に全力を注いでいます。例えば子供と一緒に試験勉強したり、子供が参加するスポーツの手伝いに行くなど、ときには家族で買い物や小旅行に出かけたり。単身赴任中の夫が、育児や家事に大活躍でにぎやかです。平日に仕事で使う頭や体とは違った部分を使う面白みがあるため、その感覚を満喫しています。