サステナビリティを追求することが、
ダイハツが目指す世界の実現につながる
代表取締役社長
奥平 総一郎
ダイハツは1907年の創業以来、100年以上にわたってモノづくりを究め、お客様に寄り添い、暮らしを豊かにするスモールカーを提供することで自らも成長を遂げてきました。そこに私たちの存在意義があり、理念を継承しつつサステナブルな企業になることで、これからの100年も人々の暮らしを支え、豊かな社会づくりに貢献し続けていきたいと考えています。
ダイハツグループは2017年、グループスローガン「Light you up」を発表しました。サステナブルな社会実現に向けての「誰ひとり取り残さない」というSDGsの考え方は、この「Light you up」に込められた「一人ひとりを照らし、自分らしく軽やかなライフスタイルを提供する」という想いと合致しています。すなわち、サステナビリティを追求していくことが、ダイハツが目指す世界の実現につながっていくのです。一方、自動車業界はいま100年に一度の大変革期を迎えています。私たちが提供するスモールカーは、環境に優しく、リーズナブルな価格で人々の暮らしを支えるクルマとして社会に根付いています。そのために、モノづくりにおいて1mm、1g、1円、1秒を突き詰めて良品廉価にこだわってきましたが、近年はCO2削減の社会的要因が世界中で一層高まっています。自動車は世界中の人々の生活の営みに不可欠ですが、生産から廃棄まですべての過程でのCO2削減は難しい課題であるものの、達成しなければならないことと強く認識しています。
さらに、昨今は人権侵害などの問題が国内外で深刻化しています。人に寄り添い、一人ひとりを大切にすることを掲げるダイハツグループとしては絶対に許せない問題であり、人権尊重に一層注力する所存です。そして、私たちの事業の大切な基盤である地域社会においても、経済の衰退や少子高齢化などの問題が大きくなっています。こうした社会課題の解決に貢献し期待に応えることで、地域とともに持続的に成長する企業でありたいと考えています。
サステナビリティ活動を推進するための指針として、人・社会・事業に関して「SDGs骨太カテゴリー」を策定し、活動計画に落とし込んで推進しています。
「人」に対しては、人権・多様性を尊重し、従業員が安全で幸せに働ける環境・風土づくりに努めていきます。
「社会」においては、ダイハツグループ各社が国や地域に寄り添って課題解決に臨み、社会から理解・共感・信頼される企業を目指します。
また、「事業」を通して、誰もがいつまでも快適に暮らせる社会の実現に取り組んでいきます。そのために、安全で自由な移動手段をお求めになりやすい価格で提供するとともに、低炭素・循環型社会の実現にも積極的に取り組んでいきます。
この「SDGs骨太カテゴリー」での活動を定着させるための専門の会議体も新たに立ち上げ、推進体制の強化を図っています。
加えて、私たちはトヨタグループの一員として「トヨタ仕入先サステナビリティガイドライン」※ を遵守し、活動を進めています。中でも環境については「製品におけるカーボンニュートラル」「生産におけるカーボンニュートラル」「自然との共生」を三本柱にして取り組んでいます。製品カーボンニュートラルは、2030年までに国内すべての商品を電動車にすることを目指します。生産カーボンニュートラルは、モノづくりを根本から革新するチャンスと捉え、2035年達成に向けてチャレンジしています。自然との共生については、地域に根ざした生物多様性保全活動を各事業所で行っています。
私たちはサステナビリティ活動をさらに強化し、すべてのステークホルダーの皆様に大きな価値をもたらしていきたいと考えています。お客様には、先進技術を備えた良品廉価な商品をタイムリーにお届けします。地域社会においては、その地域が抱える課題の解決に向けたコトづくりに取り組んでいきます。取引先様とは、オープン&フェアな調達方針に基づいて、共存共栄のパートナーシップを構築していきます。従業員に対しては、すべての基盤は「安全と健康」と認識し、元気に出社し笑顔で帰宅できる職場づくりに取り組みます。こうした取組みを継続、深化させることで、お客様、取引先様、そして社会に選んでいただけるダイハツを目指し、サステナブルな社会の実現に取り組んでいきます。
環境・人権問題等の重要性が一層高まる中、トヨタグループ各社が、サステナブルな世界実現に向けて取り組むべきことを「トヨタ仕入先サステナビリティガイドライン」として、トヨタ自動車株式会社から2021年11月に発行・展開されました。