特集2:女性の社会進出支援と高齢者の生産現場での活躍

働き方に関わる背景

日本では、総人口ならびに生産年齢人口(15~64歳)は減少の一途を辿っています。今後20年の間に生産年齢人口は約17%(約1,300万人)減少し(※)、労働環境は急激に変化すると予測されます。

こうした労働力不足に対応するためには、より少ない人数で対応するか、能力があるにもかかわらず埋もれていた人材が活躍できるよう環境を整えることが、企業に求められています。

ダイハツの考え

それぞれの人が輝ける働き方をつくる

労働の担い手が不足していく状況において、それぞれのライフステージや心身の状況などに応じて、その人が持つ能力や個性、やる気などを生かす場を提供することが、企業の成長においても重要だと考えています。

当社は、少子高齢化において一層貴重な人材となる女性、高齢者といった方々がどのようにすれば力を最大限発揮できるかを考え、新たな働き方を作り出していきます。

フリータイム・フリーロケーションへの挑戦
~滋賀(竜王)工場 野洲出張所での取組み~

<生産の現場から>滋賀(竜王)工場野洲出張所での取組み子育て世代の女性の力を生かすフリータイム・フリーロケーションへの挑戦

■「働く時間を変える!」「働く場所を変える!」

働く意思はあっても時間や場所に制約があり、就労条件が合わず働けない女性が多いということは、滋賀(竜王)工場のある竜王町での事前調査などを通じて明らかになっていました。そこで当社では、比較的簡単な作業に絞り、工場での作業にとらわれず、働く人がアクセスしやすい場所に作業場を構え 、短時間・希望日時に働くことができる『登録シフト制』を取入れました。

■やりがいをもって働いてもらえるように職場環境を改善

作業場の整備にあたっては、女性が働きやすい職場とするために、外光を多く取り入れた開口部の広い物件を選び、壁や床を明るい色彩にしました。また当社女性従業員に意見を聞きながら、作業がしやすいように、作業台の高さ等に工夫を加えました。

受け入れ研修は習熟できるまでマンツーマンで丁寧に行いました。受け入れ後も半年ごとに面談やアンケートを実施し、1時間ごとに自分の作業の進捗がわかることで、確実に作業責任者に遅れた作業の応援を依頼できるよう時報付時計を導入したり、楽しく作業ができるよう音楽を流すなど、さまざまな作業改善に取り組みました。

作業者のさらなるやりがいにつなげるために見えない部品を部分的に組み立てるのではなく、“お客様の目に触れる”、“お客様が操作する”パーツ単位の組立作業をするなど、今後も改善と新たな作業の選定を進めていきます。

研修の様子

研修の様子

【パート従業員の方々からの声】
働きたい日に、働きたい時間だけ、家の近くで働ける

野洲出張所に関わる仲間たち

これまで募集がなかった勤務形態(希望する曜日や時間に働ける)と、自宅から近いということに魅力を感じ、応募しました。研修は一人ひとりに合った進め方でとても丁寧でした。随時、気づいた点や困ったことなどを聞いてくださり、改善可能な部分について素早く対応していただいています。ダイハツのクルマに乗る方に見える部分を扱うことで、責任感とともにやりがいを持って作業に取り組むことができています。

高齢者の技術と経験を生かす ~京都・滋賀(竜王)工場での取組み~

<生産の現場から>京都・滋賀(竜王)工場での取組み作業内容を工夫しながら高齢者の技術と経験を生かす

■能力に応じた作業環境を整備する

組立作業などを行う生産現場では、重いパーツの持ち運びや細かいパーツの取り付けなどを伴うものも多く、年齢によって身体への負担が大きくなり生産効率がどうしても落ちてしまうことがありました。

そこで、京都・滋賀(竜王)工場がモデル工場となり、ラインから独立した場所を工場内につくり、加齢により作業に配慮が必要となってきた人を集めて働く取組みを2015年8月から開始しました。もともと組立メインラインで作業していた経験者で、高い品質モラルを持っており、作業の勘所もわかっているため無理なく順応することができています。

仕入先様が不得意な作業を社内で取り組むなど、今後一層増加する高齢者の技術と経験を生かして、作業内容・作業量を拡大していきたいと考えています。

また、よりよい作業環境をつくるための工場改善チームが、高齢者に配慮した改善を行うことにより、作業効率を高めています。

<改善例(1):見えづらい部分に照明を取り付け、視認性を上げる>

見えづらい部分に照明を取り付け、視認性を上げる

<改善例(2):作業姿勢が負担にならないように、簡易椅子を取り付ける>

作業姿勢が負担にならないように、簡易椅子を取り付ける

【生産現場からの声】
年齢に応じた作業で、働き続けられる喜び

ダイハツ工業(株)
京都工場 第2製造部 組立課
高尾 康弘

手や目を使って品質確認をする仕事は、年齢とともに厳しくなってきたと感じていました。そこに今回の作業場への異動となり、生産に携わり続けることができるということで大変ありがたいことだと思っています。仕事がやりやすいように配慮してくれていると感じていますし、同年代が多くコミュニケーションもとりやすく、雰囲気がとても良い職場です。これならこの先も私の技術と経験を生かしながら働くことができそうです。